有鄰館の駐車場奥にからくり人形芝居館があります。
この場所では大変珍しいからくり人形による芝居が毎月第一、第三土曜日に上演されています。
いにしえの桐生では、桐生天満宮の臨時大祭で江戸時代から昭和36年まで続けられた大掛かりな人形芝居が行われていました。
その後しばらく途絶えていましたが、昭和63年に市内の蔵にしまわれていた人形が発見されたのをきっかけに、桐生からくり人形保存会の有志の方が、伝統文化を後世に残そうとの情熱で保存と復元に取り組んでいます。
大掛かりな舞台を設営し、その中に人形を配置して動かす全国でも珍しい舞台仕掛けのからくり人形です。
かつて実際に活躍した俳優に似せた精巧な顔立ちの人形に桐生織等を利用して豪華絢爛に仕上げられています。
曽我兄弟夜討・助六・羽衣・巌流島・忠臣蔵など、往時の演目も次々と復活しており、毎月定期的に上演しているのは全国でもここだけとのことです。
小屋に入り、時間になるとからくり人形芝居保存会の新井晴夫さんの解説をしてくれました。
説明が終わると場内の照明が消され、顔や衣装など精巧に作られたリアル感のある人形やステージやにスポットが当たります。
曽我兄弟夜討では同じ人物の人形を大小そろえ、セットの大小も併せて遠近感を出すなどの工夫がされているそうです。
6月まで上演される羽衣では、人形同士が羽衣を渡しあうところなどもうまくできており、羽衣を着た天女が空に舞い上がるところなどはとても美しかったです。
からくり人形芝居 羽衣のワンシーン
メンバーの方はボランティアで、歴史的伝統文化として未来につなぎたいとの情熱で頑張っています。
入場は無料ですので、第一、第三土曜日に桐生にお越しになった際はぜひ一度お立ち寄りください。
*上演スケジュール等の詳しい情報は桐生市のホームページでご確認ください
問い合わせ:桐生市観光交流課
電話:0277-44-0754